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2013年8月25日 (日)

「永遠の0」 - 百田尚樹 - 2009年

130825fighter_aircraft00「永遠の0」 - 百田尚樹 - 2009年

 

 人の命の重さを軍令部や兵隊がどのように考えていたのかを、世の中から消え去ろうとしている元兵士達から取材する話が綿々と綴られるのですが、結構、引き込まれます。そして泣けます。

 冒頭でいきなり「海軍航空隊一の臆病者だった(30p)」と読者を惹きつける。読み進むにつれてとその真意が理解される。やがて取材する人たちの方がどんどん変化してゆく過程が見えます。

印象にのこる一節は..

  • なぜ死にたくないのかと訊かれ「妻のために死にたくない(87p)」と答える。
  • 必死の換装を続ける整備員の上から「爆弾がゆっくりと笑うように降りかかって来ました。」(110p)
  • 朝食の席で「一度でいいから、おいしい大福を食べたい」と大声で言って皆を笑わせた二飛曹のために夕食に烹炊員が一生懸命にこしらえた大福餅が並べた。「しかし、夕食の席にその姿はありませんでした。(212p)
  • 特攻を志願した中尉に「お前が特攻で死んだところで、戦局は変わらない。しかし、お前が死ねば、お前の妻の人生は大きく変わる。」

 映画に使ったゼロ戦の模型を宇佐市の平和資料館に見に行ったとき、模型より米軍のガンカメラ映像に向かってくる対空砲火がいつもと違って見えました。

130825fighter_aircraft01_2Canon EOS Kiss X3 1/25sec F3.5 ISO500 EV-1.7 18mm

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