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2012年12月 7日 (金)

池上彰の政治の学校 2012年

9784022734648
池上彰の政治の学校(朝日新書)

 「小さな政府」と「大きな政府」という物差しで考えると米国、英国そして日本の二大政党(もどき?)が分かりやすい。

 米国ならオバマ→民主党→「大きな政府」→労働者・貧しい・黒人・ヒスパニック→社会保障→国民皆保険制度となる。一方、共和党→「小さな政府」→ビジネスマン・金持ち・白人→独立精神となる。(65p)

 ところが55体制と呼ばれる自民党VS社会党の構図では、日本では恐らく「小さな政府」→自民党、「大きな政府」→社会党の様な気がするが、実際には双方とも「大きな政府」と指摘している。「自民党は社会民主主義的政党」「二党の考え方には差がない」とも指摘している。その好例として公共事業で景気浮揚を図った田中角栄を挙げている。景気が右肩上がりなら、イデオロギーに奔走する暇があったのかも知れない。ところが、景気が右肩下がりになると、「小さな政府」論者が初めて出てくる。それは小泉純一郎だったと結論付ける。

 小選挙区では「風が吹いた」方向で政党の当選者が「オセロゲームの様にパタパタ」と入れ替わり、経験のない〇〇チルドレンが大量生産されてしまう。(31p)経験も力量も勉強も足りないチルドレンは胆力がないから、次回の当選に右往左往する。

 著者が「本気で国会議員なろうとしているかを試す」質問として有名柔道選手の候補に「どこに委員会に所属したいか?」と訊くと、しどろもどろになった。目的が「当選」になってしまっている。今度の総選挙で嘉田(小沢)チルドレンや石原(橋本)チルドレンが出てこないか注目したい。

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