「声に出して読みたい日本語」2001年 - 斎藤 孝 -
「声に出して読みたい日本語」 斎藤 孝
明治大学教授である著者は最近良くTVでも良く見かける。対談番組で「学生にストップウォッチを持つことを勧め、15秒で発言して、3秒空けずに発言を続けさせる」との発言していた。それが気に入って購入する。
冒頭に「大きく声に出して読み上げてください」とある。しかし、電車の中で実行するのは難しい。ぼそぼそと読んでしまう。
内容は大道芸から古典まで多岐に渡り様々な名文を紹介してる。私にとっては手ごわいがものも多い。「順々にやってゆく必要はない」「興味が湧くものをピックアップ」という言葉に押され、ちょっとつらい部分もそのまま読み通す。
著者は「詩は朗誦したり暗誦したりすることに魅力がある」として子供たちが名文に触れることを勧めている。最初は「文章の意味は分からなくてもいい(200p)」という。確かに会話の中で古典などを引用した発言があると、今を生きている人間関係いう軸に時代の重さという軸が加わり、会話に広がりができる。しかし、会話に取り入れるには間髪入れず発言する必要がある。それにはリズムやテンポで暗誦する必要がある。私は何を暗誦できるだろうと考える。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり..」「淀みに浮かぶうたかたは..」「すいへいりーべぼくのふね..」これは違う。確かに会話にさりげなくシェークスピアを引用したらかっこいい。しかし、「さりげなく」は鍛錬を積まないと「いやらしく」なるだろう。もう、ボケが始まっているので私には無理か。若いときに頑張ってれば良かったと悔やむ。
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