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2011年12月23日 (金)

「残業させないチーム仕事術 」石谷慎悟 - 2010年 -

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「残業させないチーム仕事術 」石谷慎悟 - 2010年 -

 著者は1967年生まれ、44歳のコンサルタントで業務改善の著書がほとんどである。「残業」「見える化」をいうキーワードで思わず購入してしまう。大好きなPDCAサイクルがらみも多いし嬉々として読み終わる。

「新しい仕事を行うためには、何かをやめなければならない」25p
 何かをやめるには仕事の内容に優先順位をつけなければならない。仕事の価値を評価しなければ捨てることはおぼつかない。

「残業をなくすための第一歩は、とにかく仕事を見える化する」41p
 なかなか困難ではあるが、その一法として週間予定をつくることを心がける。見える化するには見せようとする意識が必要である。組織で動く以上はその看板を外せない。麻痺してしまうと、「組織」の力を「個人」の力を勘違いする。

「仕事のアウトプットはいつもより低いレベルも高いレベルも許されない」53p
 酒造会社社長の講話を聴きながら、年々変化する天然原料を使って、一定の質を保つことの大変さを感じた。イノベーションは変革することだが、一定の範囲に収める..つまり変化しないイノベーションもあるかも知れない。

「顧客にとって価値を生んでいない仕事を、現実の世界ではたくさん行っている」82p
「会議を短く終わらせるため..検討すべき資料は事前に配布」120p
 顧客はだれか..といつも問う必要がある。ドラッカーの発想である。会議はその最たるもの。必要だが、価値は生まない。打ち合わせは全員が参加するコアタイムを15分と定めて実行中。

「知恵が、お互いに作用しながら今までに気づかなかった新しい知恵に昇華」204p
 Wisdom of Crowdsっていうことか。良く経験する。多様性diversityかも知れない。ひとりで考えることは限界がある。世の中は色んな人がいろんなこと考えるから強い。

「解決策を策定する際に目先のことだけとらわれてしまうと、本来の目的を見失てしまう。」206p
やることが目的になるとは組織で良く発生する。マニュアルは「やるべきこと」を教えるが、考えるべきこと(ドラッカー的に言えば「顧客は誰か」「我々の仕事は何か」)を教える必要がある。

「熟考するのではなく、ある程度うまくゆくのではないかと思える内容でやってみる」211p
 役所の予算主義とはかけ離れている考え方、ここらが官民のギャップではないか。目的にブレがなければ、手段は変化することはあってしかるべし。勝間和代はこれを「段取りやっている様なもの」と言っている。

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