マネジメント [エッセンシャル版] - P・F. ドラッカー - 2001年
ユダヤ系のドラッカーの父親はウィーン大学の教授で比較的豊かな家庭環境だった様だ。この本が出版されて4年後の2005年に亡くなっているが、95歳と天寿を全うしている。「もしドラ」を読んだのがきっかけで買った本だ。ゆっくりと読んでは、自分に当てはめ、そして小さなアイディアが浮かんだ。そういう意味のある時間を過ごせた。
原著は私がまだ高校生だった1974年に出版されている。どうも日本に興味があった様だ。日本を含む世界の事例を紹介し「欧米では意思決定の力点は..答えに置く。ところが日本では..問題を明らかにすることである。(150p 「意思決定」)」と紹介している。検討段階から関係者全体が関わり、全員が意思決定に加わり、責任はしかるべき人に任せる。この手法を「日本以外でも充分通用する」「効果的な意思決定の基本」と評価している。
また、政府や地方自治体の性質を「予算型組織(46p「公的機関不振の原因」)」と分類し、「組織の地位は、予算の規模と人の数で計られる。」と気になる指摘をしている。
当初、経済や組織における技術的な指南書と予想していた。しかし、著者は企業だけでなく、また組織内だけでなく、さらに時代を超えて普遍的な考え方が「マネジメント」だと何度も繰り返している。丸呑みはできないが、結構、私にとっては彼に言う「マネジメント」の参考書になりそうな予感がする。(Book offで1200円で購入)
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