「情報は1冊のノートにまとめなさい」 -奥野宣之- 2008年
歳を食い、それなりの肩書きになると「協議があるから会議室に集合..」と声がかかる。会議室でなく部長室だったりもする。心の中で「せめて何の話か言ってくれよ。準備ができん。」と呟くことも多い。それを解決するのがメモ若しくはノートである。ここ3ヶ月で私のノート活用のパターンができた。
それまでメモを手書き終わらせず、かなり頻度でキーボードを叩いていた。修正が容易、下手な字も書かなくていい..便利な道具だった。ところが部下も増え、守備範囲が広がると破綻し始める。そんなことやっていたら自分の時間を奪って行く。一段落着いたらメモを見ながらキーボードを打つという作業は無駄が多い。
『「やる気」の法則』を読むとやはり「メモをとる癖をつけるだけで成果が出て仕事が楽しくなります。」(46p)とある。とりあえず試してみた。すると手探りだったがいくつかの自分の方法を見つけながら少しずつうまく動き出した。あくまでも自分流で..
「情報は1冊のノートにまとめなさい」では「ペンをいたるところに用意(66p)」と安価なボールペンを推奨していたが、私は悪筆なので万年筆を持ち歩いている。文具店では1,500円程度で安価な万年筆も売っている。ボールペンより高いがかなり書きやすい。僅かな筆圧から字が書け、出るインクはボールペンの比ではない。つまり軽く書いて、視認性が良い字が書けるのは軽い快感がある。汚い字でも少し大きい字で書けば、それなりに読める。
そこであることに気づいた..
・ひとりでアイディアを巡らせているときにノートに項目を書き込んで現状、課題、対策..と書いて行くと意外と物事が整理できて、答えらしきものが転がり出たりする。紙に書き落とすことによる効用だろう。
・二人で話しながらノートをとると相手がいつの間にか私のノートを覗き込んで「ここがこうだから..」という場面が時折ある。ノートを介して意思疎通が始まっている。視認性の高さによる効用だろう。
・大勢で会議で話すときにポイントを書き落として行くと、会議の前半で話していたことを見ながら論議ができる。前半の論議を参考にしながら、後半の論議の質を高めることができる。読み返すことができる効用だろう。奥野氏の提唱する「検索ファイル」の作成には読者も賛否両論の様です。恐らく、評価は各々の仕事の質によって異なると言える。仕事の大半がが1日で完結する人、1週間で完結する人、1ヶ月、1年..長ければ長いほど「検索ファイル」が必要となるでしょう。
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