「チーム・バチスタの栄光」 海堂 尊 -2006年-
チーム・バチスタの栄光 |
たまにはミステリーも勉強と思って読んだが結構、面白い。文は比較的短く、20章に分割され楽に読めた。作者は現役の医者で、登場人物も医師、看護師そして患者ががほとんどで、話は大学病院内で進む。主人公は主流派ではない精神内科医という設定である。
まず、冒頭第1部は手術室内の緊張感を前面に押し出してくる。結構、引き込まれたが、この緊張感は伏線である。ところが第2部で特異なキャラクター白鳥が出現すると、「あれっ!この線なの?」と驚くと同時にやや弛緩してしまった。だが、その唖然とする位の特異なキャラクターがだんだん面白くなる。
「変温動物が冷蔵庫に閉じ込められ冬眠しないようにかろうじて意識を集中させているみたい」など独特の表現方法は結構好みに合う。ただ、医者や病院の描写は現実味がある中、医者であり厚生労働省職員である白鳥の役人部分の設定にはやや無理があり過ぎる印象を持った。
既に映画化されて、どうやら近々TVドラマにもなるらしい。
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