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2007年10月23日 (火)

「山椒大夫」「高瀬舟」 -森鴎外- 1915~6年

山椒大夫・高瀬舟・阿部一族  /森鴎外/〔著〕 [本] 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族 /森鴎外/〔著〕 [本]
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以前、「中学生はこれを読め!」での反省をこめて、少しずつ読むこととした。森鴎外はなぜかリスト外であるが、とりあえず読んでみた。余談だが、この手の本はBOOK・OFFだと確実に105円であることに気づいた。とりあえず、次の短編だけ読んだ。正直な話「興津弥五郎衛門の遺書」などはとても読む気がしない。理系の許容を超えている。どちらにしても素養のない自分は中学生程度の感想しかないが..

○山椒大夫(1915年・著者53歳)・・読み終えると不思議な印象が残る。百年近く前の感覚との相違なのだろう。額に焼け火ばしを押し付けられた場面の緊張感、その後の安寿の不可解な変化と続く。でもエンディングは厨子王は盲目になった母と再会するが、すでにほとんどの登場人物は死んでいる。妙な余韻が残る。

○高瀬船(1916年・著者54歳)・・人が犯す罪に対する不条理を示しているのか。直前の現役軍医としての経験が生々しい表現となって妙に印象に残る。しかし、読み終わると清々しい印象とそれが自分への問いかけとなって返ってくる。

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