「鈍感力」 -渡辺淳一-
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鈍感力 著者:渡辺 淳一 |
「血液をさらさらと流すために」・・元医者だから体の仕組みは詳しい。自律神経は緊張、苛々、不安により血管を狭めたりする「交感神経」と体をリラックスさせ血管を拡張させる「副交感神経」に分けられる。そしてストレスが交感神経を刺激する。ストレスの原因やきっかけは多忙、左遷、定年、訃報が自律神経である交感神経を刺激する。結果として潰瘍ができ、顔が真っ青になり、トイレに行きたくなる..自律神経に必要以上に負担をかけないことが健康に繋がるというわけである。
(続く)
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コメント
「眠れる大人」・・「おとな」ではなく「たいじん」か。「それなりの仕事をしている人のほとんどは、睡眠力をもっている(66p)」という「鈍感力」の一種(?)である「睡眠力」が登場する。「睡眠力が弱い人に共通しているのは、いろいろと考えすぎるタイプ(72p)」という。「戦争中、連日、激しい訓練と労働を強いられた兵隊達は、みな寸暇を惜しんで、道路端でも草原の上でも眠った(73p)」と聞いて、『われら戦後世代の「坂の上の雲」』で「われわれの世代が決定的に持ち合わせていないもの・・は自分の存在が理屈抜きで押しつぶされてしまいそうな原体験、つまり戦争とか飢餓とか圧倒的な社会的不条理の体験であろう。・・幸福なことであるがある種の虚弱さを内包している(95p)」の一節を思い出した。
「鈍い腸をもった男」・・「少し汚いものを食べたほうが腸内細菌が増え、外から入ってくる菌にも抵抗力がつく(98p)」には賛成する。「除菌」が至上命題のように崇拝されていることに危うさを感じる。
「結婚生活を維持するために」・・考え深いテーマであった。夫婦の仲は「そこまで我慢したからこそ、そこまで続いていた(126p)」にうなづく一方、「もともと敏感な人は、そんなに努力をする必要はありません(127p)」といううらやましい(?)人もいる。
「ガンに強くなるために」・・自律神経が順調なひとはガンに掛かりにくいらしい。神経質な親の子供は神経質でガンにかかり易い?かかったら「前のめり」で生きたい。
「女性の強さ」・・血液の1/3が失われて教科書的な死に方をするのは男だけである。女が強いはずなのに男は逆を思う。男は女がひ弱だと感じるDNAを持っているのではないか。子供に対する愛情も子孫を守ろうとする本能であるように、本当は男性より逞しい女性をひ弱を「錯覚」するのも子孫を守ろうとする本能ではないか。女性が出血や痛みに強いのは出産を乗り越えるため、風邪や寒さに強いのは妊娠を乗り越えるため、すべては出産と言う目的を達するために女性の体を鈍感に作ったためらしい。
投稿: 末吉 | 2007年7月 8日 (日) 18:27