「現場が第一だよ」と感動しても
◇当時の緒方国連難民高等弁務官が防弾チョッキを着て戦地に乗り込むシーンがTVで映し出された。そう言えば青島刑事の名台詞に「事件は会議室で起こってるんじゃない、現場で起こってるんだ」がある。どちらのキーワードも「現場主義」だが、前者は現実で後者は芝居である。
◇今はJICAの理事長になった緒方氏がインタビューで「現場を見なければ、各国に実情を訴えられない」という趣旨の回答をした。全く同感であり、当然の話である。
◇現場を把握していない地方公務員に何の価値があるのだろう。確かに現場主義はきつい。現場主義の裏側にそれを支えるデスクワークが必要である。現場だけで完了する仕事は軽い。重い仕事ほど理論や論議が必要となる。
TVのブラウン管の向こう側を見て「現場が第一だよ」と感動しても、電源をオフにした途端、ブラウン管のこちら側の実社会では現場の状況や経過を把握しようとしない人もいる。感動だけなら小学生でもする。
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